院長・スタッフブログblog

小児矯正治療の症例3

中央区新富の榎本歯科医院、矯正担当の榎本です。

暑さもいよいよ本格的となってまいりました。今夏は豪雨による自然災害やコロナウィルスの拡大など、不安に感じることが多い日々が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 

さて前回のブログでは、前歯のかみ合わせが深いお子さん『小児矯正治療の症例2』をご紹介しました。今回は前歯のかみ合わせが前後逆になっているお子さんの例をご紹介します。

症例3)初診時年齢6歳8か月の女の子。

<治療前> 主訴は「前歯のかみ合わせが逆になっている」ということでした。

上の大きな前歯が2本生え始めていますが、下の前歯よりも内側に入り反対咬合となっていました。隣の乳歯はすでに脱落し、永久歯の顔が歯茎から透けて見えている状態でした。検査の結果、レントゲン写真から後継永久歯はすべて骨の中に確認でき、また骨格的には大きな問題はありませんでした。後日、お母様とお子さんに現状をご説明し、相談の結果、矯正治療を開始することとしました。

<治療経過>

まず初めに、上の前歯を自然と外側に誘導していくため取り外しのできる装置を就寝時に使用していただきました。前回のブログ『小児矯正治療の症例2』でも同じ装置を使っていますが、この装置をお口の中にいれると、上下の歯の間に空間ができ、かつ下あごが少し後ろに下がるように作られています。このようにすることで、上の前歯が自然と本来の位置、つまり下の前歯よりも外側に並びやすくなります。

今回は、上の前歯が4本生え揃うまでこの装置をお使いいただきました。

約7か月後、ご覧のとおり前歯が4本揃いました。次に歯のすき間をしっかりと閉じるために、『小児矯正治療の症例2』同様、前歯にブラケット装置を装着しワイヤーの力を利用して歯を動かしていきました。

<治療後>

約4か月後、前歯が綺麗に並び当初の治療目標に到達しましたのでブラケット装置を外しました。通常通り保定装置を使っていただき、現在は永久歯列への歯の交換を定期的に観察しております。

今回のお子さんのように上下の前歯が反対側に咬み合っている場合は、早めに矯正治療の先生に一度ご相談されることをお勧めします。なぜなら反対咬合は一般的には自然に改善しませんし、お子さんの成長とともに骨格的な反対咬合に移行する可能性が大きいからです。骨格的な反対咬合に移行した場合、土台のずれが大きいと矯正治療のみで改善することが難しく手術を併用する場合もあります。そのため、反対咬合の場合には成長期から治療を開始する事をお勧めします。