院長・スタッフブログblog

咬み合わせを良くして美味しくお食事を

皆さま、こんにちは。東京都中央区新富の榎本歯科医院、院長の榎本秀太です。

 

榎本歯科医院は、祖父が開業して、もうすぐ100年になります。私も働き始めて、25年になろうとしています。

有り難いことに、ずっと通って下さっている患者様も多く、祖父、父、私の3代で拝見させて頂いている方も多くいらっしゃいます。なかには、90歳を越えて、お一人で電車に乗って、遠くから定期健診に来て下さる患者様もいらっしゃいます。

そんな患者様を、おひとり、おひとり、長く拝見して実感したことに、健康で長寿な方は、皆様、歯の咬みあわせが良く、驚くほど良く食事をされているのです。

咬み合わせは、からだのバランス感覚にとても大切であると言われています。

これは、歯と歯がきちんと咬み合うことで、頭の位置が固定されて、腰の位置も安定するためです。

 

総入れ歯の人に、入れ歯を外した場合と入れ歯をした場合で直立してもらい、体の揺れを調べた有名な研究があります。入れ歯をしていると、体がほとんど揺れないのですが、入れ歯を外してしまうと、かなり揺れ幅が大きくなります。

これらのことより、入れ歯で咬みあわせを安定させると、高齢者の転倒予防に効果があると考えられました。

 

食べ物から栄養を吸収するために咬みあわせが大切なことは、もちろんのことですが、よく噛める人は、生活するうえで必要な「起き上がる」「歩く」などの動作がとてもスムーズなのです。

ある調査では、80歳で20本の歯を残している高齢者は、自由に外出できる人が多いことがわかりました。

よく噛める人は、生活活動の能力(ADL)も高いため、行動範囲も広がるのでしょう。

これらのことから、何らかの原因で歯を失ってしまった場合、人工的に歯を入れて、咬み合せを良くする重要性はご理解いただけたと思います。

 

実際、歯を失ってしまった場合の治療方法には、「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」の3つの方法があり、それぞれには、特徴、利点、欠点があるため、患者様のお口の状態やご希望に合わせた治療を選択する必要があります。

では、どんな特徴があるのでしょうか?

まずは、「入れ歯」の最大の特徴としては、3つの治療方法のなかで、一番、大きく、入れた際に違和感があるということです。しかし、治療を行う上で、患者様に与える侵襲がとても少ないため、どのような状態の患者様でも全身的に病気のある患者様でも、治療を行うことができる万能な治療方法です。

また、「ブリッジ」は、ほぼ元の健康な形態に戻すことができるため、見た目もよく、違和感が少ないという利点がありますが、失った歯の前後にある健康な歯を削らなければならなく、状況によっては、前後の歯の寿命を短くしてしまうという最大の欠点があります。

そして、「インプラント」ですが、前後の健康な歯を犠牲にすることもなく、違和感が少ないため、とても評価の高い治療方法です。しかし、顎の骨にネジを埋め込むという手術を行うため、「患者様に合う、合わない」という判断がとても重要になります。

 

私が、患者様と治療方法について、相談する際、一番、大切にしているのは、患者様が将来、どうしいたいのか?治療の10年後、20年後にどうなっていたいのか?理想的なお口の状態はどうなっていたいのか?という事です。

実際に、多くの研究で明らかになっていることですが、健康で長寿に過ごすためには、患者様、ご自身の歯を1本でも多く残し、お口の中を健康な状態に維持することが重要です。

「入れ歯」

「ブリッジ」

「インプラント」

どの方法が、その患者様の噛む力や効率を上げることができるのか?

患者様の満足感を上げるためには、とても重要なことです。

しかし、加えて、どの治療方法を選択することが、他の歯を守ることになるのか?お口の健康を維持することができるのか?を考えることは、長い目でみて、本当の意味で、患者様の利益になるためにとても大切なこととになります。