皆さま、こんにちは。中央区新富の榎本歯科医院、副院長の榎本泉です。8月に入り本格的な暑さを迎えましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?。当院は遠くから電車を乗り継いでいらして下さる患者様が多いので、猛暑の中、来院いただき申し訳なくそして心より感謝しております。
さて、これだけの暑さになりますと皆さまも喉の渇きを潤すためにたくさん水分を摂られると思います。そんな時、皆さまは何を飲んでいますか?
実は、私たちが普段何気なく手にする飲み物には、虫歯の原因となる砂糖が意外とたくさん含まれているのをご存知でしょうか?。今日は飲み物に含まれる砂糖についてお話ししたいと思います。
WHO(世界保健機関)の指針によりますと、私たちが食事以外で1日に摂取してもよい糖分は1日の総カロリーの約5%が望ましいとされています。これは、こどもで約20~25g、おとなで約25~30gの砂糖の量と言われています。
では飲み物にはどのくらいの砂糖が含まれているのでしょうか。
例えば、コーラやサイダー、フルーツ味の炭酸飲料は糖分の量がとても多く、ペットボトル1本(500ml)には約55gの砂糖が入っています。これは角砂糖がなんと10個以上も溶けている量になります。またスポーツドリンクでは約30gの砂糖、角砂糖にすると5個以上です。さらに砂糖が少ないと思われている果汁100%のジュースや野菜ジュースでも、濃縮還元の場合、風味や甘味を増すために砂糖が使われている場合があり、約30gの砂糖が含まれています。
このように、砂糖の量が少ないと思われている飲み物でさえも、本当は砂糖がたくさん入っていることがあります。このような飲み物を、だらだらと飲み続けると虫歯になる可能性が高くなり歯にとってはあまりよくありません。そして砂糖の過剰摂取は虫歯だけでなく、肥満や糖尿病のリスクも高まります。砂糖には中毒性もあるので、過剰摂取を続けていると身体が砂糖に依存してしまい、砂糖の摂取量が増え悪循環になってしまうこともあります。
では、この暑い季節、歯にとってはどのような飲み物を選び、そして同じ飲み物でもどんな飲み方をすれば良いのでしょうか。
ずばり、できるだけ糖分の含まれない飲み物を選びましょう!。例えば、麦茶やお茶、紅茶ならば無糖、コーヒーならばブラックで。もちろんミネラルウォーターもお勧めです。
時には甘い飲み物が飲みたくなる時もあると思います。そんな時は、ミルクや豆乳、甘酒など素材の甘味が楽しめる飲み物を選んでみましょう。紅茶やコーヒーにお砂糖とミルクの両方を入れてしまう方は、ミルクのみにしてみてはいかがですか?
なお、特に運動をしているお子さんは、先生からスポーツドリンクを飲むように勧められることもあります。運動をする時は先生の指示を守り、そしてできればお水でぶくぶくをして糖分を洗い流していただけると歯にとっては良いでしょう。
普段の生活の中から、少しずつ糖分の少ない飲み物を選ぶようにして、虫歯のリスクを抑えながら、この暑い夏を乗り切りましょう!。