皆さま、こんにちは。中央区新富の榎本歯科医院、副院長の榎本泉です。
東京2020大会オリンピック観戦チケットの発売やテレビでスポーツ関連のニュースを目にするたび、いよいよオリンピックが近づいてきた、とワクワクしています!
さて、今回は当院で新しく導入した器機についてご紹介します。
近年では、インプラントや歯周外科などの外科的治療を含め歯科医療も高度化しております。それに伴い、治療の際に使用する治療器具の感染予防対策の強化も重要視されています。当院でも、患者さまにより安心して治療を受けていただけますよう、新たに世界最高水準の滅菌レベルをクリアしたクラスB規格の高圧蒸気滅菌器を導入いたしました。
まず、歯科医院で器具を滅菌するために使用している「小型高圧蒸気滅菌器」について少しお話ししたいと思います。
現在、日本で使用されている小型高圧蒸気滅菌器は医療先進国ヨーロッパ規格 EN13060の条件をクリアしている滅菌器です。この規格は滅菌器の性能要件とそれに付随するテスト方法が規定され、医科、歯科、獣医科などで幅広く使われています。治療の際に使用する材料や器具には様々な形状のものがあり、それぞれの形状に適した滅菌サイクルで滅菌する必要があります。
ヨーロッパ規格 EN13060は、以下の3つのクラスに分類されております。
クラスB
最高基準の滅菌になります。固形物、多孔性物、中腔物、非包装、包装(一重、多重)、あらゆる非滅菌物を滅菌できます。
クラスS
非包装の固形物に加えて、メーカーが特定する非滅菌物を滅菌できます。
クラスN
日本の多くの歯科医院で一般的に使用されている滅菌器です。非包装の固形物のみ滅菌できます。滅菌後は保管せずに直ちに使用しなければなりません。
当院で導入しました滅菌器は、上記の「クラスB」に該当します。この滅菌器の最大の特徴は、滅菌前および乾燥時に真空と飽和蒸気の注入を交互に繰り返すことでチューブ状の内部や多孔性材料内部の残留空気を抜き、飽和蒸気を細部まで行き渡らせた状態で滅菌することです。この工程を数回繰り返すことにより、複雑な形状やさまざまな種類の被滅菌物を隅々まで確実に滅菌できる性能を備えています。
当院では個包装した器具を「クラスB」高圧蒸気滅菌器で滅菌することにより、患者さまが安心して、そして私たちも自信を持って安全な治療を提供できる体制を整えております。
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